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思い通りにならないのが人生 死に方もしかり  

思い通りの死に方 中村仁一 久坂部羊 (幻冬舎新書)

 

この本書いたのどんな人

この本は、中村仁一さんと久坂部羊さんのお二人の医師による対談形式で書かれています。

 

中村仁一 

中村さんは、

2000年より社会福祉法人老人ホーム「同和園」附属診療所所長、医師。

中村仁一 - Wikipedia

人生の終わりには、病院で無理な延命治療をせず、死を受け入れて静かに亡くなる「自然死」をすすめておられます。「自然死」をすすめる本を書いておられます。

こちらの本↓

大往生したけりゃ医療とかかわるな 「自然死」のすすめ (幻冬舎新書)

大往生したけりゃ医療とかかわるな 「自然死」のすすめ (幻冬舎新書)

 

 

   

久坂部 羊

  久坂部さんも同じく医師ですが、小説家でもあります。

サウジアラビア、オーストリア、パプアニューギニアの在外公館で医務官として勤務し、帰国後は在宅医療に従事

という経験の持ち主です。

 

著者のサイトはこちら↓

homepage1.canvas.ne.jp

 

こちらも、日本人の死に方に疑問の投げかける本を書いておられます。

日本人の死に時 そんなに長生きしたいですか

日本人の死に時 そんなに長生きしたいですか

 

 

 

内容

この本では、病院で延命措置を受けつつ生きながらえていくことに対して、否定的な意見が述べられています。

 

病院で医師が言う

「できるだけ手を尽くす」は「できる限り苦しめる」

 

でことであると言い切ります。

そして、いざという時には、「できるだけ手を尽くす」べきなのかどうかについて、本人そして家族が、事前にしっかりと死と向き合って考えておく必要があり、その判断を医療機関に頼りすぎるてはいけないと提案しています。

 

その根本には、日本中に蔓延している「長生きは素晴らしい」という考えそのものを否定するところにあると思います。

 

長生きが手放しで礼賛される背景には、いわゆる「生命至上主義」もあるように思います。 

 

そもそも、「いかに死ぬか」が医療の問題じゃないです。これは人生の問題だから、死に際を医者に頼ってはいけません。

 

 

この本は、思い通りにならないからこそ、自分を含め、身近な人の「思い通りにならない死」をどう捉えるかについて、一つの考え方を提案してくれる本です。

 

私の感想

私は、著者お二人がすすめる「自然死」に大賛成だ。

私は、本を読みながらうたた寝していてそのまま、というのが私の思う死に方だ。

 

しかし、私の思い通りの死に方のためには、ギリギリまで心身ともに元気でいることが必要だし、死んだ後には誰かが私を発見して、後始末をしてもらう必要がある。

 

誰だって理想のラストシーンがあるはずだ。

だがしかし、著者曰く、運悪く道で倒れて病院に運ばれて、チューブに繋がれたりしたら最後、最新医療の成果を発揮し、「最善を尽くす」べく、ベットに貼り付けられてしまうこともあるらしい。

 

生きるのも死ぬのも、思い通りにならないのが人生だ。

 

そんな思い通りにならない死に方を、少しでも思い通りの死に方に近づけるためには、生きることも死ぬことも人任せにしないという覚悟も必要なのだろう。

 

 

 

 *おすすめの雑学本あります

tetuneco.hatenablog.com