もう親を捨てるしかない介護・葬式・遺産は、要らない 島田裕巳(幻冬舎新書)
この本書いたのどんな人
この本を書いたのは、
日本の宗教学者、作家、劇作家、東京女子大学非常勤講師、NPO法人葬送の自由をすすめる会会長。放送教育開発センター(現メディア教育開発センター助教授、日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員を歴任
されています。
そういえば、私がずいぶん昔に著者の本を読んだのですが、こちらの本でした↓
この本はこの本で、なかなか面白かったのですが・・・。
著者のホームページはこちら↓
なかなか個性的なお方のようですが、著者の書籍は好きです。
内容
著者曰く、
介護による悲劇に陥らないためには、もう親を捨てるしかない。
今や、日本の社会はそうした状況におかれているのである。
その背景には、もちろん、少子高齢化、長生きをよしとする死生観、晩婚化などに加え、
なぜ結婚して、家庭をもうけ、苦労して子どもを育てていかなければならないのか。そうした疑問に対して答えを出すことが難しい世の中になっているのである。
と著者は指摘する。
「親を捨てる」というと、なんだか極悪非道に聞こえるが、著者は、
私たちはどこかの時点で親離れをしなければならない。たとえそれが、それに困難なことであろうと、大人になって親に甘えれば、それはもう終わりなのである。
として、この本では、親子間の甘えの構造を断ち切ることを提案しているのだ。
私の感想
私は実家を出て、もうずいぶん経つ。
私からすると、親や実家という存在は、もう遠くて懐かしくもない存在になってしまった。
もしかすると私は、もうずいぶん前に、親を捨ててしまったのかもしれない。
この本では、著者なりの根拠を持って、親を捨てるべきといっている。
他の人はどう思うか知らないが、私にはとても納得のいくことばかり書いてあった。
著者のいうことに賛同できることからも、私には、もう親を捨てることに抵抗がないということなんだろう。
ただ、私だって、親を捨てることだけを考えているわけではない。
自分以外の人に、死を受け入れるべきとの態度を取る以上は、自分の死もしっかりと捉えられて、受け入れたいと思っている。
こんなことを書いていると知ったら、親は嘆くかもしれないけれど。
*死に方はどうする?