R62号の発明・鉛の卵 安部公房
- 作者: 安部公房
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1974/08/27
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箱男↓
- 作者: 安部公房
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/05
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ときて、この本。4冊目の阿部公房である。
これまでの3作品は、現実から離れているようで、どうもそうでもなく、
未来でも過去でも現在でもないような、
ふっと引き込まれるような世界観が漂っていたのだが、
今度は、近未来空想的なお話を集めた短編集で、
働くこと、食べること、
ついては生きることの動物的、ある意味機械的な一面
を描き出している。
ただまあ、
近未来的といっても、ロボットがなんかが出てくるとかそういうことで、
勝手に私が近未来的、といっているだけで、
結局のところ、形を変えて、人間という生き物を見せられる
という点では、これまでの作品とも変わらないのだろうと思う。
そして、
この長く続く景気低迷による社会不安に通ずる世界観があり、
そういう意味では、今読まれていい本なのかなぁと思う。
恋愛の切ないは、いくら切なくてもいいが、
労働者の切なさは、ほんと、身にしみる。しみるわ。
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