壁 安部公房
- 作者: 安部公房
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1969/05/20
- メディア: 文庫
- 購入: 9人 クリック: 136回
- この商品を含むブログ (164件) を見る
同じ著者が書いたこの「砂の女」という本がとっても気に入り、
次は、「壁」かあと思いつつ・・・、恐る恐る手に取った。
「砂の女」は、日本的な、なんともいえないじめじめとした怖さがあり
ざらついた砂が、口の中に残るいやな後味が残ったが、
この本は、西洋的な空気の中に物語が漂っているようである。。
本棚の隅に見つけた古い本を開いたときの、
鼻に付くような湿った匂いが漂ってくるようだ。
目の前には、カフカの『審判』や、ミヒャエルエンデの『鏡の中の鏡』に
似たような世界が広がる。
そして、昔流行った、ホントは怖いグリム童話みたいに、
子供のような残酷さがある。
現実逃避がしたい人、是非どうぞ。
著者の本はほとんど読んでいますが・・日記は少し
tetuneco.hatenablog.com