名探偵なんか怖くない 西村京太郎(講談社文庫)
この本書いた人どんな人
西村京太郎さんといえば、この方なしに、サスペンスドラマは語れないというくらいで
、本を読んだことはなくても、テレビドラマを見たことがあるという人は多いのではないのでしょうか。
西村京太郎さんといえば、やっぱりトラベルミステリーですよね。
十津川警部と亀さんが、列車に乗ると事件が起きる。
サングラスに大きな帽子の女性が列車に乗ると、死体が車両に残される。
日本全国を舞台に旅情ある文章も西村京太郎さんの魅力です。
内容は
西村京太郎さんの本を読むにあたり、トラベルミステリー以外の本をと思って選んだのがこの本です。
ですので、特急列車も時刻表も、この本には一切出てきません。
その代わりに、ミステリー好きにはたまらない名探偵4人が登場します。
エラリークイーン、エルキュールポアロ、メグレ警部、明智小五郎の4人です。
佐藤泰造は、魅力的な事件があると言って、この4人を呼び寄せ、3億円強奪事件を解くよう依頼します。しかも、全く同じような事件を再現し、犯人の行動を推理させるのです。
そうして始まった第2の3億円強奪事件は、思わぬ展開を見せるのです。
私の感想
名探偵が4人集まるというだけで、ミステリー好きにはこんなに楽しい設定はありません。
しかも、本文には、それぞれが過去に解決した事件も散りばめられていて、ますます楽しいです。
著者はきっと誰よりもミステリー好きなのではないかと思われます。
また、4人の探偵がそれぞれ年を取っているという設定もありますが、激しい立ち回りや、血なまぐさいところもなく、昔懐かしいゆっくりとした展開で、この気ぜわしい毎日に、こういうミステリーもいいですね。
でも、この物語のモチーフとなっている3億円強奪事件は、今や知らない人も多いんだろうなぁと思います(わ、私だってよよく知らないけど)。
知らない人は、ウィキペディアかなんかで、3億円強奪事件のことを調べておくと一層楽しめると思います(3億円強奪事件自体リアルなミステリーですので、知らない方は調べてみよう。)。
さて、物語はというと、金持ちあり、美女あり、いい感じにどんでん返しもあって昭和感満載です。
安心するわぁ。
*おすすめの本あります
*寝不足間違いなしのおすすめミステリー