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他人の力を借りてもいいんだよ って嬉しいね

他人の力を借りていいんだよ──「縁生」で生きなおす仏教の知恵 大下大圓

私の友人に、宗教にはまっている人がいる。
はまっているというより、たぶんもう、彼女そのものになっているように思う。

以前は、話を聞いてほしいなど、イロイロ電話もあったものだが、今はもうない。

とはいえ私は、とっても彼女が好きだ。
私は、ただ、彼女が信じているものを彼女と同じようには受け入れられないだけなのだ。

ただ、彼女の信じるものを、彼女を通じて知りたいと思うことはある。
こんなとき、彼女だったら、どう考えるんだろうって、知りたいときもある。


この本は、著者というフィルターを通して、
仏教に触れることができる本だと思う。

その分、宗教アレルギーの私も、すんなり読める本だ。

なにより、タイトルだけでも癒されるではないか。

人は一人では生きられないように、

その「個」も、自分と違う個が周りにあるからこそ、「個性」となるのです。

自分一人しか存在しない世界に「個」も「個性」も必要ありません。

私は、私が生きている意味を、時々考える。
当然ながら、その答えが見つかったためしはない。

ただ、私だけの私の生きている意味はなくって、

自分以外の誰かとの間にしか、その答えは見いだせないように思う。



何かに詰まったら、また読んでみたいなと思う。
それまで、
君は一人じゃないよ、いつでも力を貸すよって、

この本の向こうで著者が待っていてくれそうな気がする。