表紙を見てください。
真っ赤な夕日とミャンマーのものらしき建物のシルエット。
何の建物かは不明。
そこへ、なんとも自己主張の強い書体で、どうだと言わんばかりに書かれたタイトルが「ミャンマーの柳生一族」。
「ミャンマー」も「柳生一族」も、どちらも同じくらい知識のない私にとっては、
「ミャンマーの柳生一族」といわれても、何がなんやらさっぱりわからないけれど、
とにかくインパクトだけはすごい。
とりあえず、本の情報をAmazonで見てみると、こんな怪しげなタイトル(ごめんなさい)にもかかわらず、ノンフィクションであり、「辺境面白珍道中記」という。
さっぱりわからない。
ともかく買って読んでみると、これがなかなか面白かった。
まず、ミャンマーのその当時状況を、江戸時代と表現した。
そうしておいて、ミャンマーの政府を江戸時代の徳川幕府に、ミャンマーの政府の情報部を、徳川幕府における柳生一族と表現した。
このように、この本では、終始、ミャンマーの状況を日本の江戸時代にリンクさせて、綴られている。
江戸時代に例えてわかりやすくした、というより、うまい具合におもしろい例えができたので、とにかく著者が嬉しくて仕方ないといった感じで書かれている。
(それで調子に乗って、内容がいまいち伝わらない、こんなタイトルを堂々と書いているのであろう。)
とはいえ、読んでいるこちらも、それなりの江戸時代の知識で、十分楽しく読めるし、ちゃんと取材もされていて、テンポよくミャンマーの知識も入ってくる。
面白いだけではなく、世界事情も学べる「辺境面白珍道中記」は、読んでよかった本でした。
辺境といえばこちらの写真集もオススメです。
そういえば、日本こそが辺境であるという本も読んだことがあったので、紹介だけ↓
この本と共にこの曲をどうぞ