しゃぼん玉 乃南アサ(新潮文庫)
この本書いたのどんな人
この本の著者は、
『幸福な朝食』で日本推理サスペンス大賞の優秀作を受賞しデビュー。1996年に『凍える牙』で第115回直木三十五賞を受賞。2011年に『地のはてから』で第6回中央公論文芸賞を受賞。2016年に『水曜日の凱歌』で第66回芸術選奨文部科学大臣賞受賞。
と、数々の賞を受賞されている方です。
ドラマや映画化されている作品もあり、人気の作家さんなんですね。
内容
どうしようもない奴というのはいるもので、この本の主人公「いずみ」は、このどうしようもない奴です。
職はなく、窃盗やひったくりで食いつなぎ、ついには女性にケガを負わせて逃げてしまいます。
ヒッチハイクしたトラックでは、結局、ハイジャックまがいの行為をして、寝入ったところを運転手に車外へ放り出されてしまいました。
そうして辿り着いた山間の村で、偶然に一人のおばあちゃんを助けたことで、「いずみ」の心に変化が訪れます。
「いずみ」と親、おばあちゃんと息子、それぞれの間にある見てみないふりをしてきた部分にも向き合うことになりました。
そうして「いずみ」は決断するのです。
私の感想
この本は、涙なくして読めないとの触れ込みに、たまには目薬以外で瞳を潤したないなと、新潮文庫の100冊の泣ける本から選出しました。
結果、泣けませんでした〜。
私が泣かないように抵抗したとか、非情な人間であるとか、血も涙もないとか、いろいろ理由はあるのでしょうが、まあ、なんといっても、どうしようもない奴とおばあちゃんという設定で、なんとなく結末が見えてしまっているところがあるのかな、と思っております。
とはいえ、田舎のおばあちゃん、おじいちゃんというものは、本当にこうなのかよくわかりませんが、あったかいものなんですね。
田舎じゃなくても、都会でも、片田舎でも、どこでも、人の集まるところで、お互いに支え合うようなつながりがあれば、こういう暖かさは、どこでも感じあえるのかなぁとか、夢みたいなことを考えてみました。
現実が厳しいんだろうけど、田舎暮らししたいなあ
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