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顔のない男を追う捜査官2人 その先に見た男の顔は 

顔のない男 北森鴻(文春文庫) 

 

この本書いた人どんな人

たくさんの素晴らしい作品を残された方ですが、48歳という若さで亡くなっておられます。
現在も、ファンサイトが運営され、多くのファンに愛されていることが伺えます。
 興味のある方は、こちらを↓
事件の始まりは、空木精作という男の死でした。
 
真実情報は、氏名 空木精作(41歳)のみ。
両親はすでに亡くなっていて、その遺産か何かでずっと家にいて職業なし、友人なし、社会との接点なし。
 そうしていつしか捜査官の間で、空木につけられた呼び名が「顔のない男」でした。
 
そんな中、二人の捜査官が、空木の自宅で見つけたノートには、空木が残した記録がありました。
 
ノートに書かれた内容に沿って、空木が何故死んだのかを追い続けたその果てに、二人の捜査官がたどり着いた結末は・・・!という感じのお話です。
 
読み始めから全く退屈な部分がなく、テンポ良く最後まで楽しめる作品です。  
   
 

私の感想

この本は、Amazonkindleでセールをしていた時にまとめ買いした一冊です。 

もともとは、

惨殺死体で発見された空木は交友関係が皆無の〈顔のない男〉だった。

この紹介文に惹かれて、いつか買おうと思ってメモしておいた本でした。

 

顔のない男の顔を追う捜査官二人が、手にした空木のノートを元に、顔のない男の姿を少しずつ明らかにしていくことで、私たち読み手の方でも、少しずつ顔のない男の姿が作り上げられていきます。

 

本読みとしましては、ミステリーを読む際に、ただたんにその犯人がわかればいいというものではなく、その筋道といいますか、犯行の動機、凶器、から登場人物の関係性まで、しっかり読み解きたいものです。

 

ましてや今回の被害者は、顔のない男。

 

想像力を逞しくして本を読みつつ、ミスリードに惑わされないように、最大限の注意を払い、なんとか著者の裏をかき、読み解こうともがいたのですが、この本には、あっさりやられてしまいました。

 

最後の最後まで、見えないのは顔のない男の本当の顔なのでした。

 

 

顔のない男は、そのタイトルからすでに私をミスリードし、思わぬ結末へと導いてくれました。

ミステリー好きには、おすすめしたい一冊です。

 

 

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