自由とは何か 「自己責任論」から「理由なき殺人」まで (講談社現代新書)
- 作者: 佐伯啓思
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/01/25
- メディア: Kindle版
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この本を読んだのは、年の暮れ。
年の瀬に、この本を振り返って、日記を書くことになろうとは。
難しい課題だと思う。
振り返ると、この一年、
「自由」が大手を振って歩きまわり、
個人の自由を優先した身勝手な犯罪など、
理不尽極まりない事件が多かったように思う。
「自由」という言葉はほとんど自動的にその価値を増殖しており、
われわれはだれもが「自由でなければならない」という強迫観念さえ持っている。
しかし、それにもかかわらず、今日、「自由」の輪郭は確かではなく、
そもそも「何のための自由か」ということも明瞭ではなくなっている。
法律に反していなけりゃいいじゃないか。自由でしょ?
迷惑かけてなきゃいいじゃないか。自由でしょ?
ときには、
何で人を殺しちゃだめなんだ、などという者までいる。
自由って、そういうことだったっけ?
まさに、自由の価値は増殖している。
無条件に自由そのものに価値があるのではなく、
その自由によって何をなすかこそが重要なのだ。
なるほど、自由は言い換えるならば、「可能性」だ。
なんでもしていいとは、ちと違う。のだろう。
ああ、あと5分で年越し。
自由とはなんぞやと考え込んでいたら、もう、こんな時間。
みんなが、自由だ自由だといって、自分のことばかり考えて、
大手を振って歩いていると、人とぶつかることだってある。
来年は、そんな時には、お互いの自由を尊重し、笑いあえる社会になるといいなぁ。
自由とは何か 「自己責任論」から「理由なき殺人」まで (講談社現代新書)
- 作者: 佐伯啓思
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