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家守綺譚 四季が流れる本。どの季節に読んでも、四季を愛せる本。

『家守綺譚』梨木香歩

家守綺譚 (新潮文庫)

家守綺譚 (新潮文庫)

死んだ友人の父から頼まれ、友人の家の留守を守る主人公。

ふっと現れる友人(幽霊?)との何気ないやりとりが、

著者が生み出す怪しげな世界との境界を曖昧にする。



主人公の彼は、文章を書いている。物書きだ。

ときに、庭を眺め、庭のさるすべりに惚れられる。。

山を歩きタヌキに化かされ、狐に化かされ、

庭の池にて、河童の皮を盗んでしまう。

花が咲き、虫がざわめき、風が吹いて、小鬼がふてくされる。



この本を読んだ人にしか分からない優しくて、騙されたい世界が広がる。

引き込まれる。まさに温暖湿潤な世界。


この本の中でゆっくりと四季が流れて、いい。文章もいい。とても。

こんな世界が表現できる著者がうらめしい。



私も、こんな世界に住みたい。

同著の本。。映画にもなっています。
この本も好き。

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