タックスヘイブン Tax Haven 橘 玲 (幻冬舎文庫)
この本書いたのどんな人
この本の著者は、
日本の作家。本名は非公開。早稲田大学第一文学部卒業。元・宝島社の編集者。日本経済新聞で連載を持っていた。海外投資を楽しむ会創設メンバーの一人。2006年「永遠の旅行者」が第19回山本周五郎賞候補となる。デビュー作は経済小説の「マネーロンダリング」。投資や経済に関するフィクション・ノンフィクションの両方を手がける。2010年以降は社会批評や人生論の著作も執筆している。
(橘玲 - Wikipediaより)
著者の本を読むのは、初めてでしたが、この本↓↓を本屋さんで見かけて、気になっていた方でした。
著者の公式サイトも覗いてみましたが、コラム的なものが掲載されていて、内容も幅広く、こちらも読み応えありそうでした。
気になる方はこちらも↓
内容
1000億円からの金を動かすファンドマネージャーの北川がシンガポールのホテルで転落死をした。
その美しき日本人妻と通訳を頼まれた学生時代の友人牧島は、シンガポールへと向かう。
事件の真相をうやむやにすべく迫られた牧島が頼ったのは、同じく学生時代の友人古波蔵。
古波蔵は、裏の社会で、金融洗浄(マネーロンダリング)など金を動かしては、手数料を掠め取る、裏稼業に手を染めていた。
ODA、原発輸出、仕手株集団、暗躍する政治家とヤクザなどなど、巨額の金に群がる人々を操りながら、古波蔵は、事件の真相へと迫っていくー。
私の感想
実は、予想していたより面白くて、ちょっとびっくりしたんですよね、この本。
この物語は、タイトルになっているタックス・ヘイブンの部分って、ちょっとしかなくないですか?という感じで、巨額のお金が蠢く、なんでもありの金融エンターテイメントです。
それに加えて登場人物1人1人が魅力的で、どいつもこいつも打算的なのが人間らしい。
1人、主人公的存在の古波蔵だけが、案外一途で男前なのもよし。
ただ、わざと、浪速の商人らしく書いているのかもしれないけど、お金好きのおじさんが、「〜でんねん。」「〜でっか。」などと話していて、関西人の私としたは、それはないでしょうという感じだったのが残念です。