「爆買い」後、彼らはどこに向かうのか?ー中国のホンネ、日本人のとまどい 中島恵(プレジデント社)
この本書いたのどんな人
著者は、中国ネタを中心としたジャーナリストさんのようです。
この本のまえがきにおいて、著者自身、
これまでのジャーナリスト人生で、誰よりも中国人の生の声を拾う努力をしてきたという自負はある。
と述べておられ、29年の長きに渡り追いかけてきた、中国人のことを、身近な隣人として自然な語りで表現しておられます。
詳しくはこちらを↓
中国関係の書籍も多数出版されています。
内容
「爆買い」を題材としていますが、この本は、今や中国人を表す言葉かのように使われている「爆買い」という現象をもとに、中国人の背景にあるもの、何を考えているのか、さらに今後どうなっていくのかまでを解説していきます。
ビザの取得は所得とつながっていて、政府が定める金額よりも所得が低ければ、どんなに個人旅行をしたくても個人ビザを取得することはできない。
中国人富裕層が日本や海外に旅行に行って、最も嫌なことは、自分と海藻が異なる中国人と同一視されることである。
その場かぎりで客をだましても、別の客が無尽蔵にやったくるような時代だったからだ。そんな状態では真っ当な商売は伸びていかない。
私の感想
私の最寄駅近くになるコンビニエンスストアに、中国からの観光客が押し寄せるようになった。
大きな声で話しながら店内を歩き回り、何やらいろいろなものを購入している。
正直なところ、「中国人」、「爆買い」と聞いて、なんだかなーと思っておりましたが、この本を読んで、ちょっとイメージが変わった。
著者曰く、
「中国人」といっても、日本の10倍以上の人口がいる。背景がみんな違うため、マナーがよい人とそうでない人がいる。日本でも同じことがいえるが、その格差は日本の何十倍にもなる。
マナーの悪い人のほうが目立つため、私たちは「中国人はマナーが悪い」と思い込んでしまうが、マナーのよい人は日本人に溶け込んでいて気づかれないだけである。中国社会を大きく変えていくことは、小さな島国の日本人が想像するより、ずっと難しい。
のだそうだ。
この点は、私も、よく理解していないところであったので、反省したいと思う。
とまあ、引用にもあるとおり、著者の文体も、中国人を上から見るでなく、隣人として見る自然なもので、読んでいて受け入れやすい。
私のもすんなりと読むことができ、お隣から来た、文化の異なるお客様に、目くじら立てて、こんなこともできないのか!と神経質になることもないな、と思えた。
#kindle引用 『「爆買い」後、彼らはどこに向かうのか?-中国人のホンネ、日本人のとまどい』中島恵
*おすすめの本リストあります