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ガリバーが、ラピュータなる空に浮かぶ国にも行ってたの知ってる?

ガリヴァー旅行記 スウィフト,Jonathan Swift,平井正穂

ガリヴァー旅行記 (岩波文庫)

ガリヴァー旅行記 (岩波文庫)

ガリバー旅行記といえば、大抵の人が、「ああ、あの話ねという感じ」で、小人の国を思い浮かべるのではないだろうか。

いやいやどうして、ガリバーは、ラピュータなる空に浮かぶ国にも言っているのです。そして日本にも。

ガリヴァーをとおして見る世界も、大人の価値観を持って見てみると、そこに描かれているものが、単なるおとぎ話ではないということが見えてきます。


本の解説にも

子供のころ誰しも一度はあの大人国・小人国の物語に胸を躍らせたにちがいない。
だが、おとなの目で原作を読むとき、そこにはおのずと別の世界が出現する。
他をえぐり自らをえぐるスウィフト(1667-1745)の筆鋒はほとんど諷刺の枠をつき破り、ついには人間そのものに対する
戦慄すべき呪詛へと行きつかずには止まない。

とあります。



とはいえ、この物語も最初から社会風刺的であったという感じはしません。
著者も最初は、そんなつもりなかったんじゃないかな。とも思えます。

ガリヴァーが、いろんなところへ旅するうちに、どんどんどんどんガリヴァーの姿や内面、行く先の描写もなんだか表現が鋭くなってくる感じがします。

特に、最後にガリヴァーが訪れた馬が世界の中心であり、人間を奴隷のように飼ってる国なんて・・・


おとぎの国に迷い込んだようなゆったりした気分にはなれませんが、大人になった自分を知り、価値観を見つめ直す気っけになると思います。おすすめです。

ガリヴァー旅行記 (岩波文庫)

ガリヴァー旅行記 (岩波文庫)

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空も飛べるはず

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