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本を読んで社会をのぞき見

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『退屈の小さな哲学』ラース・スヴェンセン 訳:鳥取絹子

退屈の小さな哲学 (集英社新書)

退屈の小さな哲学 (集英社新書)

この本では、「退屈」をとことん哲学します。

退屈はいつの時代に生まれ、どのように捉えられてきたのか。

退屈はどのように社会に現れ、表され、どう考えればいいのか。

それはまあ、さまざまな考えを整理し、詳細に述べられています。


そして、この本は、世界十五カ国で大変多くの方に読まれているそうですが、

私は、どうしても日本語の「退屈」の意味に囚われてしまって、

個人の意味の不在

という現代の退屈の定義など、

著者の示す「退屈」についてのさまざまな捉え方が、

私の身体になじむのに、時間がかかってしまいました。

海外の方の書いた本だからですかね。

仏教とかそういう角度からの解説の方が、理解できたかもしれません。

気のせいかもしれませんが・・・



さて、私、12月25日から旅行に行ってきました。

今朝帰ったばかりです。


いつも旅行に行くとなると、

ついつい張り切って本をたくさん鞄に入れてしまいます。

今回も退屈を楽しもうと、5冊も持って行きました。


毎回、こんな調子で、読み切れそうもない数の本を鞄に入れてしまうため、

旅行鞄が重くなります(本中毒ですかねーここまでくると)。。



現実の毎日はというと、

何かしていなくてはならないかのように忙しく忙しく動き回っています。

人はこのような毎日を充実した毎日と呼ぶようですが、

この本では、仕事なんて退屈しのぎだといいます。

ホントのところそうかもしれませんね。


「退屈」=個人の意味の不在

そうであるならば、私の人生なんて、

あるのは退屈と退屈しのぎだけなのかも。

私には、どうやら生きている私の意味の存在なんて、

みいだせそうにないですから。