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『行動経済学』依田高典

行動経済学―感情に揺れる経済心理 (中公新書)

行動経済学―感情に揺れる経済心理 (中公新書)


伝統的な経済学が想定する人間像は

意思決定を行うにさいして完全な情報を有し、
完全な計算能力を持ち、自分の満足、
すなわち効用を最大化できると過程されている。

超合理的な存在である。


しかし、現実の人間は?といういうと、

目先の利益に惑わされたり(時間上の選択)、

起こるかどうかわからないことを想定して選択をし(不確実性下の選択)、

やめるべきだとわかっていてもやめられなかったり(アディクション)、

誰かの行動を踏まえて行動したりして(ゲームの理論)、

やっぱり超合理的とは程遠いのである。。。


このような人間像に即して、経済を捉えるのが行動経済学である。


伝統的経済学の想定する人間像があまりに合理的に過ぎる分、

行動経済学には、親しみが湧くものの、

湧き上がる感情に翻弄され、ときには過ちを後悔する生身の人間

を、結局やっぱり、経済学の観点から数式で表してしまうことになるので、

どことなく味気ない気もする。

まあ、そういう学問なんだもんね。。仕方ないか。




さてと、

湧き上がる感情に翻弄され、ときには過ちを後悔する生身の私

くっだらない恋、どうしようもない恋、

振り返れば、まあよくもここまで非合理的な行動ができたものだと、

我ながら感心する。


ここらあたりも、数式にしてうまく分析してくれると、いろいろとありがたいんだけれどなぁー

まあ、超合理的恋なんて、つまんないか。





行動に関連する本
行動分析学
http://d.hatena.ne.jp/tetuneco/20090102

↓日記は書いてないけど、この本も良かったよ

予想どおりに不合理
http://d.hatena.ne.jp/tetuneco/20090501