- 作者: 坂野潤治
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2007/03
- メディア: 新書
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歴史というと、どうも学生時代の悪い習慣が蘇る。
そうだ、年表だ。
左から右へとあるいは、上から下に
まっすぐ直線状に時間がすっと流れ、
その上にさまざまな史実が、規則正しく並んでいるアレだ。
1867年 大政奉還
1868年 戊辰戦争
1871年 廃藩置県
1874年 台湾出兵
1889年 明治憲法発布
うん、こんな感じで。。
この本では、江戸幕府が倒幕した後、
明治政府による天皇親政体制の転換とそれに伴う一連の改革期における史実を
日記や手紙などの多数の資料をもとに、さまざまな角度から検証し、評価し、
この変換期に、人びとは何を思い、何を成し遂げたのかを明らかにしていく。
この本を読めば、
歴史は、一本の時間軸の上に並んでいるものではないことがわかる。
歴史って、
複雑に、幾重にも絡まった、多くの人々の人生の重なり合いなんだなぁなんて思う。
史実は、人なしには生まれず、人なしには記録されないのだ。
くるっと振り返れば、学ぶべきかこの史実はたくさんある。
どこか好きな時代を選んでのめり込むのも楽しいのかなと思う。