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あなたの話はなぜ通じないのか 考えてみたことありますか?

あなたの話はなぜ「通じない」のか  山田ズーニー

 この本は、「あなたの話はなぜ通じないのか」を問うタイトルになっているが、その内容は、「あなたの話を通じさせるには」を解説する本です。

 
つまり、会話を通じたコミュニケーション能力アップを考える本なのです。
 
その基本は5つ
自分のメディア力を高める
何を言うかより、誰が言うかが大切であり、信頼、共感を高めながら、相手に言いたいことを伝える。
 
相手にとっての意味を考える
人は、自分に関係のない、意味のない話は、なかなか聞こうとしない。自分の話が、相手にとってどういう意味があるかを考える。 
 
自分が一番言いたいことをはっきりさせる
何が言いたいのかをしっかりと考え、はっきりさせる。
 
意見の理由を説明する
意見の理由は相手にとって必要な理由である必要がある。
 
自分の根っこの想いにうそをつかない。
言いたいことの根本思想と言葉が一致したとき、非常に強く人の心を打つ。
 
 
さて、コミュニケーション能力アップの本はたくさんありますが、この本の特徴は、上記の基本5つのうち3つ目の「何が言いたいのかをしっかり考える」ということに重点を置いていることです。
 
私もそうですが、何が言いたいのかハッキリしないまま話し始めていたり、話しているうちに何が言いたいのかわからなくなることがあると思います。
この本では、そんな自分の中にあるぼんやりした言いたいことをハッキリさせるための思考法をしっかりと解説してくれるのです。
 
その思考法は、自ら問いを立てて、それに答え、自問自答を繰り返すことで、自分の考えを明確にしていくというものです(その具体的手法は本書をお読みくださいまし)。
 
著者は、「なぜ、通じないのか」という問いを立てて答えることにより、話が通じるための手法を徹底的に考えてこの本を書いたのだと思います。
だからこそ、この本のタイトルは、「あなたの話を通じさせるには」ではなく、「なぜ、あなたの話は通じないのか」なのでしょう。
 
私も、この本を読んで、書いてあることをそのまま真似するだけではなく、この本の内容と自分自身を照らし合わせて、「私の話はなぜ通じないのか」という問いを立て、自分自身で答えていかなければならないのだと思います。
 
この本の内容は、ビジネスシーンをイメージしたものをなっていますので、実践するのは職場になると思いますが、そうして伝える練習を重ねていけば、日常的にも話の伝わる人になると思います。
 
私自身は、日常的に文章を書き推敲していくことで、文章が上達していくとともに、話し言葉も上達したような気がしているのですが、この本を読んで、話し言葉の上達から、文章の上達へと繋げていけるとなおいいなあと思っています。

 

 

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