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本を読んで社会をのぞき見

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孤島を舞台にしたクローズド・サークルミステリー  有栖川有栖(学生)シリーズ順番まとめ付き

小説 小説-ミステリー

 「孤島パズル」有栖川有栖(東京創元社)

 このところ、社会派ミステリーという社会的問題を背景にしたミステリー作品やイヤミスという「後味が悪い」、「イヤな気分になる」ミステリーが流行っているようです。

 

 

まあ、ミステリですから、誰かが死んでその犯人を捜すという形式を取らざるを得ないわけで、そこには必ず殺すための動機は存在するのであります。

そうすると、ミステリー内には、殺したいと思うほどの動機が生まれるストーリーが、どうしても必要になるのです。

 

ミステリーを読む方としては、そういう人間の感情といいますか、そのような感情にならざるを得ない状況といいますか、そういうところに触れずにただ単にパズルを解くように犯人を捜すだけというわけにはいかないわけです。

 

そんなわけで、少なからず暗い気持ちに成らざるを得ないものの、それを最小限にとどめ犯人を捜すことに集中できる作品はないか、と思い探して目に留まったのが、この「孤島パズル」です。

 

さて、この本は、「孤島パズル」というタイトルにあるとおり、表紙にあるU字型の島の両端に立つ別荘を舞台に、推理研究会の大学生3人が宝探しあり、ダイイングメッセージあり、密室ありの、派手なアクションなし、どんでん返しなし、ホラーなしでナゾを解く、典型的(古典的?)ミステリーです(つまらないとはいってませんよ)。

 

著者は、読者をはらはらどきどきさせたいのではなく、随所に張り巡らせた伏線を拾い、理論立ててナゾを解くことを要求しているのです。

 

私は、犯人はわかったけど、ただのカンでした(てきとー)。

 

どなたか読んで、私のリベンジをお願いいたします。

 

 

おまけ

 学生有栖川有栖シリーズ 順番まとめー

第1作

小説家デビューとなった作品。

ミステリーの定番、クローズド・サークル仕立てのミステリー。

この本では、火山の噴火で孤立したキャンプ場が舞台となっています。大学生の有栖川有栖の始まりです。

 

第2作 

今回紹介した本は、第2作目でした。

本の装丁にもなっている小さなU字型の島が舞台です。意図的なこの形を使ったミステリー。

 

第3作

今度の舞台は、架橋の崩落と土砂崩れにより互いに陸の孤島と化した2つの村です。

二つのクローズド・サークルが、読み手をさらに、有栖川有栖の世界へと引き込んでいきます。

また、このシリーズのお楽しみ「読者への挑戦」が3度も挿入されるという嬉しい設定です。

 

第4作

2008年の「本格ミステリ・ベスト10」で第1位となった作品。

今度は、外部との出入りが制限された宗教施設が舞台です。

新興宗教団体内で起こった殺人事件を解くという、怪しい雰囲気の中で進むミステリーです。

ミステリー研究会の面々も活躍します。

 

第5作 

 学生有栖川有栖シリーズの最後の作品。

 以後、有栖川有栖は、現在の作家という設定に移ります。

短編集ですので、サクサクっとたくさん楽しめます。おすすめの一冊です。

 

 

 

*おすすめ本リストあります

tetuneco.hatenablog.com