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『週末、森で』益田ミリ

週末、森で

週末、森で


この本は、初めての読書会に参加したとき、紹介された記念すべき本です。。
(マンガだよ。。)

さてこの本

思い切って田舎に引っ越してみた翻訳家の早川さん

経理部ひとすじ14年、「仕事ができる女」のマユミちゃん

接客の仕事を始めて、少し人間が嫌いになったせっちゃん

の3人が週末を森で過ごすお話です。


それがね、とてもいいの。のんびりしてて。


とかく人は、

南の島に行ってのんびりするぞーとかいって、

朝から晩まで力いっぱい遊ぼうとして、かえって疲れてしまうもの。


ところが、早川さんは、とにかく力みがない

田舎だからこう、のんびりはこうなんて先入観もないし、

のびやかっていうのかな。

なにより、しがらみを感じさせないところがいい。


うらやましいな。。

だから早川さんの一言は、私をチクっと刺して、

私にたまったあれやこれやを、ぷしゅーっと抜いてくれる。

身体がふわっと軽くなる。そんな感じがする。。




豆腐屋のおじさんは、めちゃくちゃくわしいんだよ。

知らない鳥なんかいないんだよ。

ね、せっちゃんすごいなーって思わない?

空を飛ぶすべての鳥の名前がわかるなんて!

豆腐屋のおじさんには、「鳥」なんていないんだよ

全部に名前があるから

あたしたちも同じなのかもね

「人間」なんてひとりもいないのかも

私は、いつも田舎暮らしをしたいなって思ってる。

でもそれは、山の中で、自給自足をして、仙人みたいになりたいというもの。。

りっぱな大人の引きこもり。。


でももし、私が田舎暮らしを本当に始めたとしたら、

たぶん、「りょうこ」ていう私の名前を呼んでくれる人に、

やっぱりときどき会いたいと思うだろうなぁ。


なのに、素直じゃないから、

「田舎暮らしはすっごく楽しくて、ゼンゼン寂しくないぜよ。」

なんて、めいいっぱいのやせ我慢で、

わかりづらいSOSするんだろうなぁ。と思う。



*関連する本*

『田舎暮らしができる人できない人』玉村豊男
http://d.hatena.ne.jp/tetuneco/20090110