はじめて考えるときのように―「わかる」ための哲学的道案内 (PHP文庫)
- 作者: 野矢茂樹,植田真
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2004/08
- メディア: 文庫
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考え過ぎだと人は、私にいう。
では、どこまでが適度で、どこからが考えすぎなのか教えてほしい。
でも、誰も教えられないと思う。
哲学はしばしば変なものとして現われる。
こんなにはっきり目が覚めているのに、
「夢かもしれない」なんて、妙チキリンなことを言う。
自分の意思でお茶を飲んでいるのに、「<自分の意思>って、なんだ。<自分>ってなんだ。<意思>ってなんなんだ」
などとダダをこねるようなことを言ったりする。
だけど、そんなことばで、はじめていままで見えていなかった
自分の枠組みが見えてくるようになる。
揺さぶられて、考えるようになる。
ふむふむ。
たぶん、何かを深く考えるときの
揺さぶられてる感が、私は好きなのだと思う。
だって、
私は、どう考えたって答えが出ないようなことを
わざわざ選んで考え込んでいるとしか思えないから。
現実べったりなら「考える」ということは出てこない。
考えるということは、現実から身を引き離すことを必要とする。
現実からいったん離陸して、可能性へと舞い上がり、
そして再び現実へと着地する。
こんな運動がそこにはなくちゃいけない。
そのための翼がことばだと僕は思う。
なるほどそうすると・・・
考えすぎの私はつまり・・・
現実離れしているということか・・・!
どうりで自分だけ異次元にいる気がすると思った。