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本を読んで社会をのぞき見

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だから、ぼくは農家をスターにする 食べる通信のメイキングが詰まった本

 だから、ぼくは農家をスターにする 「食べる通信」の挑戦 著/高橋博之(CCCメディアハウス)

 

「食べる通信」ってご存知ですか?私は、この本を読んで初めて知りました。

「食べる通信」は、食べ物付きの情報誌なのです。

サイトは、こんな感じで、美味しそうな写真いっぱいのそそるページです。

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(ご興味のある方はこちらへ→ 日本食べる通信リーグ - 食べもの付きの情報誌、日本全国に拡大中。 )

2013年に創刊し、毎月、東北のこだわりの農家・漁師を特集した情報誌と彼らが育てた食べものをセットで都会の食卓に届けている。

 

そのコンセプトがとても面白くて、

一般的な食材宅配サービスは、送られてくる食べ物がメインであり、その説明のためについてくる紙は、食べものを紹介するサブ的な役割だ。

そこで坂本がひらめいたのが、その関係を逆転させること。食べものを紹介する紙媒体、つまり情報のほうをメインコンテンツに格上げして、その情報誌で特集した食べものを「付録」としてサブ的役割に位置付ける。

というのです。

 

著者は、生産者の元に何度も通い、語り合い、徹底的な取材の元に「食べもの通信」を作成し、そして、食べものの発送も生産者共に行い、汗をかきます。

 

 

著者は、この「食べる通信」を通して、食べものの背後にある生産者のこと、ひいては食べものを育む自然のことまでをも、消費者に伝え共感させ、一方で、生産者に消費者の声、思いを届けることを目的としています。

 

著者がどうして、このような「食べる通信」を発行して、生産者と消費者をつなぐことに誠心誠意尽くしているのか、また、この「食べる通信」の発行により、生産者や消費者にどんな変化があったかが、この本に書かれています。

 

私は中でも、会津若松で栽培されている伝統野菜の小菊南瓜の生産者が、読者の交流会での歓談中に、

「在来野菜は、種が最も大事。種を返してくれたらありがたい・・・・・・」とこぼしたのを聞き逃さなかった読者がいた。

 のをきっかけに、食べた小菊南瓜の種を読者が集め生産者に戻され、また次の生産へとつながったというエピソードがとても好きです。

 

私は、こういう物語の中にいる著者がとっても羨ましいです。

 

この本は、元政治家だったという著者らしい、暑苦しいまでの情熱いっぱいで、何かを頑張ろうとする方には、いいガソリンになると思います。

いや、とにかく美味しいものを食べたいという方には、「食べもの通信」で美味しいものに思いを馳せ、味わいつつ、こちらの本で更にそのメイキングを眺めるというのも良いでしょう。