世界がわかる理系の名著 鎌田浩毅
この本の著者は、時々テレビでも見かける火山学などを専門とする地球科学者である。
この本は、そんな著者が、世界を変えた14冊の本を取り上げ、
その本質を解き明かす。
すなわち、世界を動かした科学者の発見が、当時の社会にどのような影響を及ぼし、
現代のわれわれの生活にいかに役立っているかについてわかりやすく解説したものである。
たとえば、この本で取り上げられているのは、ファーブル「昆虫記」、ワトソン「二重らせん」、ガリレオ「星界の報告」などである。
多くの方が、タイトルとおおよその内容は聞き知ってはいたものの、読んだこのとのない本なのではないだろうか。
この本では、こうした本を解説したうえで、さらに現代の私たちにまで結びつけている。
私は、ほいほいと手に取ってしまった。
章は、
「生命の世界」、「環境と人間の世界」、「物理の世界」、「地球の世界」があり、
小さい頃からの私の好きな世界が広がる。
この本の素晴らしいところは、紹介するのが14冊の本にとどまらないというところだ。
14冊の名著を紹介し、これらの本がいかに現代の私たちに影響を与えているのかをわかりやすく解説し、おまけに、その現代のことを知るための本まで紹介してくれるのである。
読んで損なし、お得感いっぱいの本なのだ。
読んでいくと、読みたい本ばかり。
中には、すでに読んだ本が載っていたりして、それも嬉しかったりする。
お陰様で、私の科学への興味はますます広がるばかりだ。
著者の本はこの本も読んでいます。