孤独の価値 森博嗣 (幻冬舎新書)
本屋をふらついていて、ふと「孤独」の文字が目に入った。
その上、著者にも見覚えがあった。
著者の本は、何冊か読んでいる。どれも小説だったが、すっきりした文体が好きだ。
淡々としていて、白い装丁がとても良く似合う。
↓こちらの本がそう。この装丁で、著者のことを思い出す人もいるかも。ドラマ化もされましたしね。
この著者が、どんな「孤独」を書いているのだろう。
そう思ったし、この著者の「孤独」を、読んでみたい思った。
読んでみると、その内容は、
孤独って、そんなに悪いものなのか。
そもそも誰かと何かをして楽しいというのは、刷り込みにすぎないのではないか。
楽しいがあるから、寂しいがある。
どっちかが良くて、どっちかが悪いというものでもない。
孤独に生きるということも、一つの生き方だ。
というものであった(あくまでも、私の勝手な解釈です)。
なんだそんなことか、と思われたかもしれない。
しかし、孤独もいいもんだなんて、なかなか言葉にできないように思う。
なにせ、巷では、絆、絆、つながり、つながりと
ひとりではない生き方が、もてはやされている。
そのうえ、なにやら空気とやらを読まなくちゃいけないらしい。
そんな中、孤独もいいものですよ、ひとりでいーんです、なーんて言える空気にない。
私だって、孤独が大好き、ひとりで結構!と思うが、言葉にしないようにしている(一応、空気を読んでいるのだ)。
著者は、孤独と自由を結びつけていた。孤独の中に楽しさがあるとも。
わがままに孤独の中にいて、楽しいがわからなくなってきていた私であったが、この本を読んで、一人の自由の中で、少しの「楽しい」見つけたいと思った。
【余談フォト】
友人と旅に出た。4割ほどは別行動。
私たちらしい旅であった。
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