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本を読んで社会をのぞき見

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雨に泣いてる 社会派ミステリー 記者の中に熱い涙が流れる 

 雨に泣いてる 真山仁 (幻冬舎)

雨に泣いてる

真山 仁 幻冬舎 2015-01-28
売り上げランキング : 114970
by ヨメレバ

この本の著者は、企業買収を舞台にした「ハゲタカ」でデビューされた真山仁さんです。

「ハゲタカ」は読んだことはありませんが、テレビドラマを見た記憶があります。

企業買収などが本当に行われる時代にありながら、「ハゲタカ」はドラマ化されて、現存する企業を重ね合わせたりなどしながら、見ていました。

 

その真山仁さんが、巨大地震を舞台とする社会派ミステリーを書いたのがこの本です。

 

3月11日、宮城県沖を震源地とする巨大地震が発生し、東北地方は壊滅的な打撃を受けた。

毎朝新聞社会部記者の大嶽圭介は志願し現地取材に向かう。阪神・淡路大震災の際の〝失敗〟を克服するため、どうしても被災地に行きたかったのだ。被災地に入った大嶽を待っていたのは、ベテラン記者もが言葉を失うほどの惨状と、取材中に被災し行方不明になった新人記者の松本真希子を捜索してほしいという特命だった。

過酷な取材を敢行しながら松本を捜す大嶽は、津波で亡くなった地元で尊敬を集める僧侶の素性が、13年前に放火殺人で指名手配を受けている凶悪犯だと知る……。

 

震災を背景としているということで、批判的な意見もあるみたいでしたので、私自身、この本について感想を書くのはどうしようかなと思ったのですが、やっぱり書くことにしました。

 

震災を背景とすることの是非は、私が結論づける問題ではないと思ったからです。

 

さて、主人公の新聞記者は、物語は東京から被災地へと事実を追い求めて駆け回ります。その主人公は入社1年目に阪神大震災の取材を経験しているという設定です。

震災を舞台とすることの葛藤は、震災を記事にする記者の葛藤として描かれているようです。

新聞記者の冷静な目で追う殺人犯。他の新聞記者との攻防。

 

震災から数年だからこそ描けた新聞記者の姿がここにあります。確かに早すぎたかもしれません。

しかし今書かなければ、数十年もすれば誰も書けない姿かもしれません。

この本は、震災を背景にミステリーの要素を加えたことで、多くの方に、そして長く読んでもらえればと思っています。

雨に泣いてる

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