通い猫アルフィーの軌跡 レイチェル ウェルズ (ハーパーBOOK)
この本の主人公は、人間の言葉を理解する猫くんです。名前はアルフィー。
さて、この物語は、飼い主が亡くなり、行き場を失ったアルフィーが街へと新しい家族を探しに出かけることから始まります。
犬に追いかけられ、猫には縄張りから追い出されて、しまいには酔っ払いに絡まれてしまうアルフィー。そうして出会ったボタンという猫から、アルフィーは「通い猫」になることを勧められます。
落ち着ける場所がいつなくなるかわからない。世話をしてくれる場所、帰れる場所は複数持つべきだ。
そして頭のなかである計画が生まれていたーぼくはりっぱな通い猫になろう。
一人目の家族候補は、悲しい目をしたクレア
二人目の家族候補は、怒っていてそっけないジョナサン
そして、育児に疲れたポリーとその家族、ホームシックのフランチェスカとその家族
を新しい家族にしようとアルフィーは、忙しく4つの家に通います。
どの家も、現代的な悩みを抱えています。
最終的には、ほんわかしてハッピーエンドなこの物語ですが、 アルフィーの「家族を1つに決めることは、心もとないことだ」という考え方は、猫だけのものなのかなぁと思ったりしました。
私自身は、自分の基盤を家族に置いていないので、感覚的にはちょっと違うのかぁと思うのですが、家族を1つに決めない、心の拠り所を1つに決めない生き方というのもありなのかぁと思っています。
家族を舞台にした物語を読んで、こんなことを考えているのは私くらいのものかもしれません。
とはいえ、家族を軽んじている感もありますが、なんというか、もっと自然な感じで、いろんな人とつながって、家族、友達、職場の人などなど、自分の周りの人々とのつながりに濃淡つけずに暮らしていきたいなぁという思いです。
全体的につながりが薄いという指摘を受けそうですが、そこのところは、ある意味私は、猫っぽいのかもしれません。
そうはいっても、私は出不精なので、通い人にはなれそうにありません。
誰かにとって私が会いたい人になれたらいいなぁと思っています。
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