一〇三歳になってわかったこと 人生は一人でも面白い 篠田桃紅 (幻冬舎単行本)
長生きしそうだよね、と言われた。
私のどこが長生きしそうなのか、よくわからないけど、
一応、喜んでいいのかな。
さて、この本は、タイトルにもあるとおり、
著者が、103歳の自分自身を綴ったエッセイなのだが、
もはや伝記的である。
そして、103年を生きた人の言葉は、どれもこれも穏やかだ。
自由という熟語は、自らに由ると書きますが、
私は自らに由って生きていると実感しています。
自らに由っていますから、孤独で寂しいという思いはありません。
むしろ、気楽で平和です。
103年を一人で生きた自信を感じます。
一方で、自分に自信がないのか、
私は、どうしても著者と私とを比較してしまう。
私は、こんなに長生きできないだろう
ってのはさておき、
著者みたいな自由に生きることのできる術も、行動力も、経済力も
私にはないなあって。
そうじゃなくって、
こういう生き方もあるんだなって、
もっと客観的に著者も私自信も見れたらいいのに。
103歳まで、まだまだあるし(何年かは秘密)、
この本は、慌てずゆっくり、繰り返し読んでいきたい。
一人でも面白い人生って、言い切れるっていいよね。