『がらくた』江國香織
この本書いたのどんな人
著者は、1987年『草之丞の話』で童話作家として出発、『きらきらひかる』『落下する夕方』『神様のボート』などの小説作品で人気を得る。
2004年、『号泣する準備はできていた』で直木賞受賞。詩作のほか、海外の絵本の翻訳も多数。父はエッセイストの江國滋。
(江國香織 - Wikipedia)
以前、この著者は、名前だけで本が売れると聞いたことがあります。
私の感想
45歳の翻訳家・柊子と15歳の美しい少女美海。そして大胆で不穏な夫。彼は天性の魅力で女性を誘惑する。妻以外のガールフレンドたちや無防備で大人びた美海の心を。柊子はそのすべてを受け入れる、彼を所有するために。
この本は、島清恋愛小説文学賞受賞作とのこと。
でも、この本、恋愛小説じゃないなと思う。読んでいてそう思った。
どうやら、恋愛には、正しいとか正しくないとか、いいとか悪いかあるみたいで、
しかも、どういうわけかわからないけれど、人はそれを教えられもしないのに、嗅ぎわけることができるようだ。
そして、正しくないとか、悪いとかいう恋愛は、もう恋愛なんて名前で呼んでもらえない。
たいていは、腐れ縁とか不倫とか遊びとか横恋慕とか未練とかそんな名前で呼ばれることになる。
この本には、そんな本能的に恋愛じゃないなぁと思わせる人間関係が描かれている。
だから、この本は、恋をしたいとか、愛を信じているとか、そういう人が読むと、体に馴染まないんじゃないかなぁと思う。
そういう人は、正しい愛とか、本物の恋とかを欲しがるから。。
なーんて、なんだか恋の手練みたいなことを言ってる私は、めっぽう恋愛下手だ。
なにより、悪いとか正しくないとかそういうものにも、恐れをなさない下品さだ。。
そういうものは、本だけにして、この身で味わうことのないように、
心してかからねば。
この本と共にこの曲を
*オススメの本あります