こんにちは、tetunecoです。
高野さんの本の魅力は、高野さん本人の誰もが行きたがらない辺境の地への冒険心、どんな辺境の地でも土地の人にすっとなじむ人懐っこさ、社会の常識には囚われないハチャメチャぶりなどがあげられるだろう。
加えて、文章の面白さも忘れてはならない。
とにかく、どの本も気楽に読めて、日頃のしがらみから解き放ってくれる。
ストレス満載で、疲れたあなたにオススメしたい作家さんです。
1
ミャンマーの柳生一族 (集英社文庫)
これほどまでにミャンマーという国とそこに住む人たちを、うまく表現している本はないのではないか、と思う。
多分きっと、うまく表現できたことに、著者が酔っている気がする。そのせいでタイトルから一体なんの本なのか、よくわからなくなっているのだ。とてもいい本なので、そこが残念でならない。
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ミャンマーの柳生一族 タイトルは怪しいけど「辺境面白珍道中記」だよ
2
幻獣ムベンベを追え (集英社文庫)
この本は、著者が大学在学中に書いたコンゴのテレ湖に住んでいるという幻の通称コンゴ・ドラゴン、本名モケーレ・ムベンベを探しに行くという本物の探検の記録である。
珍獣探しのためだということをおけば、本当に素晴らしい冒険の書なのである。
それにしても、この本が出版されたのが1989年というから驚きだ。
平成になるちょっと前の昭和に、大学生にもなって、そんなこと大真面目にやっている人がいたのだ。そりゃあ誰だって驚くだろう。
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珍獣ムベンベ いるかいないかは 確かめたものだけが語ることだ
3
アヘン王国潜入記 (集英社文庫)
著者の好奇心は、いつも外部の人間が滅多に足を踏み入れることのない「政治的秘境」へと向かう。
そんな著者が、アヘンの産地に単身入り込み、その地の人と生活を共にしながら、アヘンの種まきから収穫、そしてアヘンを吸っちゃった上に中毒にまでなった。
この本は、その全てを記録したものだ。著者の代表作的存在。
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4
辺境中毒!(集英社文庫)
とにかく普通の旅では物足りない著者は、辺境の奥深くへとふらりふらりと旅をする。
この本は、短編集ですので、この1冊でいくつもの辺境の地を体験できます。
5
早稲田三畳青春記(集英社文庫)
この本は、著者の長きに渡る大学生活の日々を綴ったものです。
来る日も来る日もお金がなく、やることなすこと馬鹿馬鹿しい。
とにかく、なるようになるさで、流れに任せてつつ、やりたいことはとことんやる、そんな著者の姿は、現代のストレスに全く立ち向かわない超脱力系キャラの原点は、ここにある。
6
世にも奇妙なマランソン大会(集英社文庫)
誰もが生きたがらないような辺境の旅へ行くためなら、なんでもする著者だが、努力とか根性とかそういうものとは縁遠い。
ましてやマラソンなど、著者が最も嫌いそうなことだ。
なのになぜか、著者は、サハラ砂漠でのフルマラソンに挑戦する羽目になり、なぜか完走してしまう。
この本は、頑張らない人の、頑張ってしまったお話。いややっぱり、頑張らない人が、頑張らなくても、とにかく走ったら完走しちゃったお話です。
7
異国トーキョー漂流記 高野秀行(集英社文庫)
この本は、珍しく東京が舞台です。東京に暮らす外国人、東京で出会った外国人と高野さんとの交流の記録が綴られています。一方で、外国人を通して見る、いつもとトーキョーという街も描いていきます。
いつもの旅の記録とは違っていて、ちょっとエッセイっぽい感じです。
どの国のどの人も、著者の目を通して、思考の偏りなく、曇りのない素直な目線で描かれています。
私は一番この本が好きです!
以上、7冊でした!
ストレス満載の毎日に、超脱力系の著者の本を読んで、明日への元気をもらってください!
*おすすめの旅エッセイあります