2週間で小説を書く! 清水良典(幻冬舎新書)
この本書いたのどんな人
この本の著者は、そもそも高校の国語の教師されていたそうで、1986年に群像新人文学賞評論部門を受賞されて以来、文芸評論家として活動を始め、現在は大学で教員を務めつつ、多数の文章術関連の本を出版されている。
この本のほかにも、『あらゆる小説は模倣である。』↓
なんて本も出されていて、小説を書きたいと思っている人の心を惹きつける本を書かれている。
内容
この本は、タイトルのとおり2週間かけて、小説を書くトレーニングをしていこうというものである。
一つの作品を書き上げる速さよりも、小説を書くにあたっての基礎力ー具体的にいいかえれば、文章力、想像力、構想力を、しっかり身に付けることの方がはるかに重要で、困難なのである。
簡単に2週間で小説など書けないことは、著者も十分理解しておられる。
その上であえて、
小説を書けるようになる基礎力。心得やノウハウを2週間で取得する
ことを目指して、実習練習を14日分用意されている。
大学で教員をされている経験を活かした、講義内容をまとめたような感じも受ける本書だが、丁寧かつ慎重に2週間のレッスンを進めており、読みやすく理解しやすい。
私の感想
今はSNSとかいろいろあって、文章を発表するすべは、いくつもあって、自分が書いた小説を、簡単に読んでもらうこともできるようになった。そのおかげで、小説を書きたい人が増えたように感じる。
そして、たくさんの人に読んでもらうだけでなく、単なる自己満足で終わらせず、多くの人に賞賛され、あわよくばプロとしてデビューできればと思っているものだ。
何を隠そうこの私ですら、本を読み書評を書くに飽き足らず、小説書いてみようかな、なんて思ったことがあった。
しかしまあ、この本を読んで確信したのは、小説は、書こうと思って書けるようなものではない。とはいえ、小説を形作っているもの、というか、骨組みから肉付けまでの各パーツを理解できたような気がする。
あわてて2週間に詰め込まず、この本に沿って14のステップを経て、小説を書くといいと思った。
*私の好きなおすすめ「幻冬舎新書」