世界史の極意 佐藤優 (NHK出版新書)
この本書いたのどんな人
この本の著者は、外交官も務めたお方であり、いろいろあって失職されています。
(政治的ないろいろがあったようで、この辺りが気になる方は、ググってみるといいでしょう。)
歴史、世界情勢、キリスト教など、幅広く出版されておられ、外交官時代に、在ロシア日本大使館に勤務していたこともあって、ロシア関連の著書も出版されています。
いろんな考え方の人がいますし、歴史の解釈には様々あります。
佐藤さんの本を読んで、どう捉えるかは、読み手がそれぞれ考えるべき問題。
私は、佐藤さんは、世界を読み解く視点を与えてくれる人であると思います。
内容
この本では、
若いビジネスパーソンには、過去に起きたことのアナロジー(類比)によって、現在の出来事を考えるセンスが必要
アナロジー的思考は、論理派で読み解けない、非常に複雑な出来事を前にどう行動するかを考えることに役立つ
としています。
その上で、世界史をアナロジカルに見る訓練をおこないます。
アナロジカルに歴史を見るとは、いま自分が置かれている状況を、別の時代、別の場所に生じた別の状況との類比にもとづいて理解するということです。
テーマは3つ。
「多局化する世界を読み解く極意」「民族問題を読み解く極意」「宗教紛争を読み解く極意」
いずれも今求められる重要なテーマです。アナロジカルに読み解くということが、どういうことか、それぞれのテーマを読み解きながら体感していきます。
どれか一つ気になるテーマだけでも読んで見るといいでしょう。
私の感想
毎日のように、世界のどこかの戦争関連のニュースが流れる。
テレビの前では、どうして仲良くできないんだろうかなんて、のんきに考えている私がいる。
戦争は悲惨だ。もう二度と戦争は起こしてならない。
そう習ってきたものの、なぜ戦争が起こったのか、和解できない根本的な問題は何かは、これまで学ぶ機会がなかったと思う。
しかし、教えてもらえなかったというのは、私の言い訳でしかない。
私は、いつでも学ぼうと思えば、本を読み、人の話を聞き、なぜ戦争が起こったのか、今ある戦争はなぜ終わらないのかを学ぶことができるのだ。
歴史はひとつではない。
この本をきっかけに、学校で学んだ一面的な歴史にとどまらず、様々な観点から類比しつつ、多面的に歴史を学んでいきたいと思う。
*歴史を学ぶなら この本を
*おすすめの新書あります