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本を読んで社会をのぞき見

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睨んでいるように見えますが怖くないから読んでみて

知の教室 教養は最強の武器である(文春文庫) 

 

 

著者の佐藤優さんといえば、鈴木宗男事件に連座し、という今日地方検察庁特別操作部に逮捕された経験を持ち、その経験を武器として、社会に数々の著書を送り出しておられる方です。

本屋をブラブラしていると、ぎゅっと睨まれていると思ってみると、大抵そこには佐藤優さんの著書があります。凄まじい目力ですが、本を買うという行動の誘因になっているかどうかは、いささか疑問です。

しかし、その目力が、著者の書くもののパワーを感じさせるものとなっていることは間違いないと思います。

 

 

さて、この本は、佐藤優さんの外交官時代を踏めた二十年以上にあたる幅広いテーマにわたるテキストを収録したものです。

10個の講座に分かれていますので、気になったテーマから読むことができます。すべてを読む必要がないとも思っています。

 

また、著名人との対談も含まれていますので、好きな著名人を選んで読むこともできます。

私は、池上彰さん(解説者?)、斎藤美奈子さん(文芸評論家)、堀江貴文さん(なんだろ?)、藤原正彦さん(数学者)、玄侑宗久さん(僧侶)、伊藤潤二さん(ホラー漫画家)との対談をピックアップして読みました。

どれも私に新しい視点と思考をもたらしてくれましたし、単純に楽しんで読むことができました。

 

本の読み方も大変参考になりました。

斎藤美奈子さんの「私の位置を知るための10冊」、米光一成さんの「世界を楽しむための10冊」、佐藤優さんの「近代を知るための10冊」は貴重です。

リアス書店には行ったほうがいいですね。今回のリストを見て、アマゾンで注文するんじゃなくて、暑さとか実際の店頭で手にとって、何冊も開いてみる。本そのものの存在感が教養の一部ってこともありますから。

(斎藤美奈子さんのコメント)

 

総じて、著者の知識と思考、そして多くの方々の知識と思考がバランスよく詰まった本だと思います。

目力に押されて、読まず嫌いな方にもおすすめしたい本です。

 

 

 

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