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本を読んで社会をのぞき見

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『山椒大夫・高瀬船』森鴎外

山椒大夫・高瀬舟 (新潮文庫)

山椒大夫・高瀬舟 (新潮文庫)


恥ずかしながら、私この度、

初めて、森鴎外に挑戦いたしました。


他の作品はわかりませんが、

この作品についていえば、表現はいたってシンプル。


彼が、物語に映し出す世界は、

日本の、ある時代を生きた人や社会を

簡潔に捉えていて、すっきりとした美しさがある。


刺激過多な私には、すっきりし過ぎていて、

むしろ物足りないくらいだ。


ただ、著者が描く社会がシンプルである以上に、

社会自体がシンプルなのかも。


物語の登場人物は、皆、

与えられ、定められた人生を生き抜いており、

自分探しなんて、馬鹿げたことをする余地もないのだから。



シンプルな生きざまが、なんだかちょっと羨ましかったりするのは、

私が 疲れているせいなのかな?