- 作者: 森鴎外
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/06
- メディア: 文庫
- 購入: 7人 クリック: 81回
- この商品を含むブログ (86件) を見る
恥ずかしながら、私この度、
初めて、森鴎外に挑戦いたしました。
他の作品はわかりませんが、
この作品についていえば、表現はいたってシンプル。
彼が、物語に映し出す世界は、
日本の、ある時代を生きた人や社会を
簡潔に捉えていて、すっきりとした美しさがある。
刺激過多な私には、すっきりし過ぎていて、
むしろ物足りないくらいだ。
ただ、著者が描く社会がシンプルである以上に、
社会自体がシンプルなのかも。
物語の登場人物は、皆、
与えられ、定められた人生を生き抜いており、
自分探しなんて、馬鹿げたことをする余地もないのだから。
シンプルな生きざまが、なんだかちょっと羨ましかったりするのは、
私が 疲れているせいなのかな?