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『反橋 しぐれ たまゆら』川端康成

反橋・しぐれ・たまゆら (講談社文芸文庫)

反橋・しぐれ・たまゆら (講談社文芸文庫)


この本は、短編の集まりで、
継母と子、特攻兵と娘、捨てたはずの女との再会、心中未遂者など
さまざまな「女」描かれている。



きれいだな、というのが私の第一の読後感。
どの登場人物する女性も、皆、としている。
なんというか、女性の語る言葉が美しい
時代のせいもあろうが、
女性が、女性としての本分を全うし、危うく、があって、
どの女性も、私はとても好きだ。


男性が読むと、この本はどう映るのだろうなんて、
疑問がふっと湧いたが、私には思い浮かべることすらできない。

男性も、恋した女性を思い浮かべたりするのだろうか。

この本を読んでいると、せつなくて、時折本を閉じてしまう。

このせつなさはたぶん、私の過去の(恋愛)経験のなせる技なのだろう。

思い返す恋は、いつも切ない。

さてと、私は今後も女であり続け、
日々、いっそう女々しく落ちている恋など拾いなどしつつ生きていく所存です。




どうぞ、今年もよろしくお願い申し上げます。