dokusyo

本を読んで社会をのぞき見

読書記録・本のおすすめ・その他もろもろ

『時の声』J・G・バラード

時の声 (創元SF文庫)

時の声 (創元SF文庫)

久しぶりにSFものを読んだ。

この本のおかげだ。


http://d.hatena.ne.jp/tetuneco/20090917

薦められた本を素直に読む。

この素直さをほかの場面でも生かせたら・・・

そう思えてならない。


さて、思い返せば、

この前、SF小説を読んだのは、いつだろう。

ホーキングの考えに迫ってみたり、

ホンモノの宇宙に思いをはせたりもしたが、

(→宇宙に初めて迫る人は、この本が読みやすくていいと思う。)
眠れなくなる宇宙のはなし

空想の未来の世界は、久しぶりだ。


現実の世界では、

科学が発達して、臓器の移植が可能になった。

私の臓器を誰かに提供するとき、

私の生はどうなるのだろう。

なーんて、考えたりする。

哲学。大好き。



SF小説の世界では、現実ではありえないような、

でも、現実に起きるかもしれないような、

そういう設定を自由にできる。

そして、ますます自由に哲学できる。


この本では、

人間の進化か頂点を極めたのち、徐々に退化を始め、

睡眠時間がどんどん長くなる世界

超音波により、音楽を楽しみ、「声」による音楽が締め出された世界

手術により眠ることを失った男たちの行く末

海が消滅して死にひんした地球

などが描かれている。


とはいえ、描かれているのは、未来の世界そのものではなく、

そこに生きる人々である。

無理な設定によって、人間の限界が見える気がする。。


でもSF小説って、

普通にわくわくして読んでもいいよな気も・・・

ああ、もっと気楽に本が読めたらな。