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偽善バンザイ 100%いい人なんていない なれっこない

偽善入門―浮世をサバイバルする善悪マニュアル



偽善って、なかなかいい響きの言葉ですね。

私は小学生の時、募金、公園のごみ拾い、あいさつ運動、老人ホーム慰問などを
行うクラブに入っていて、今でいうボランティア活動のようなことをしていた。
しかも、私はそのクラブで副部長だった。

しかし、どうしても私は、
小学校の校門で、みんなに挨拶しているとき、老人ホームで歌をうたっているとき、

私はいいことをしたいのか、

いいことをしている風の自分が好きなのか、

誰かにいいことする人と思われたいのか、見分けがつかなった。

どういうわけだか、自分自身を100パーセント善と捉えられなかった。

私は、素直にいいことができない子どもだった。

この偽善者め!と自分に叫ばずにはいられなかった。

こんな私が、タイトルに惹かれて買っちゃったのがこの本だ。


著者いわく

この世の中にはほぼ九九.九九九パーセント、偽善しか存在しない

とのこと。

でも、安心してください
偽善でも、善は善です。

偽善の「偽」の部分はともかく、
偽善の「善」の部分の成分には、
確実に自分も周りもハッピーにしていくれる性質がある
ということを見逃してはなりません。

つまり、偽善者!大いに結構!なのだ。

これには、私は深く安堵した。

たぶん私は、いいことをしながら、いい人ぶっていると思われてやしないかと、

そんなことばかり気になって仕方なかったのだろう。

つまり、

自分を偽善者と評価し、かつ、「偽」の部分にばかり目をやってしまっていたのだ。

それにしても、なんて素直でない子ども時代を送っていいたのだ、私は。

まあ、それはよい。


この本は、
押し付けがましくなく、しっとりとした文体で、
やさしいお兄さんが、耳打ちするかのように、
生きる上での心の持ちようをそっと教えてくれる、そんな本だ。

つまり自業自得

悪いカルマを積むことなく、
善業のエネルギーを作りますためには、
欲や怒りの雑念なく、意識がさ迷うでもなく、今、目の前のやるべきことに、
ぴったり心が集中していることが肝要です。

こーんな感じで、

心に飛び込んでくるような言葉が、この本の中で読者を待っている。


追伸
この本を後輩にプレゼントした。
彼女は、言葉の裏の裏の裏の裏、人間の隅っこのその奥の奥まで見つめて生きてる
相当素直でない人間です(たぶん私にかなり近い人種)。

後輩よ、言葉遊びもいいが、言葉に遊ばれるなよ。

なんてね。