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【おすすめ】私の好きな「ブルーバックス」おすすめ6冊

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こんにちは、tetunecoです。

 

みなさん、ブルーバックスという新書のシリーズをご存知でしょうか。

 

ブルーバックスとは講談社が刊行している新書で、自然科学全般の話題を専門家ではない一般読者向けに解説・啓蒙しているシリーズです。

 

このシリーズは、物理学、数学、生物学、科学、宇宙・天文、地球科学、医学・薬学・心理学、技術・工学、コンピュータ関連など取り扱い範囲は広く、どなたでもきっと興味の惹かれる分野があると思います。

 公式サイトはこちら↓

bluebacks.kodansha.co.jp

 

とにかく、ブルーバックスには、にわか科学ファンの私にとって、たまらん本がわんさかなのです。

 

 

 中でも私が読んで、お気に入りの本を紹介します。

 

 

記憶力を強くする 池谷祐二

 

 

この本は、脳科学から記憶のしくみにに迫り、記憶力の鍛え方を詳細に語る本です。

著者の優しげな語りで、堅苦しくなく最新の脳科学に触れることができます。

私の感想はこちらを↓

記憶力を強くする には?という観点から、最新脳科学に触れよう 

 

 

 2

夢の科学 アラン・ホブソン

 

夢を見るのは、あくまでも脳の働きの一つ。夢を科学することで、脳の働きに迫ります。

夢と現実どちらも私が見る世界という、とても新鮮な感覚を得た本でした。

私の感想はこちらを↓

脳が作り出す映像 夢を科学する 

 

 

 死なないやつら 長沼毅(ブルーバックス)

 

「死なないやつら」だなんで、なんだか映画のタイトルのような本ですが、 この本は、生命とは何かを真剣に探る本なのです。

地球上に存在する極限生物から、地球生命という現象がギリギリどこまで成立しうるのかを見ていきます。

私の感想はこちらを↓

死なないやつらがいる 科学的に哲学する 私好みの本 

  

 

宇宙になぜ我々が存在するのか 村山斉(ブルーバックス)

 

 

この本では、「宇宙はなぜ存在するのか」について、最新の物理学を紹介つつ、今後の期待される展開についても解説していきます。

さすがにスラスラ読めるとは言い難いのですが、本当に理解してほしいことはとことんわかりやすく、そして、どんなに説明しても凡人には理解しえないところは、それなりにかいつまんで説明するなど、細部にわたって気配りしつつ書いていただいていますので、じっくり読むことで、多少なりとも物理学の世界を覗くことができます。

 私の感想はこちら↓

宇宙になぜ我々が存在するのか 物理学の世界へようこそ 

 

 

 

川はどうしてできるのか 藤岡勘太郎

 

 

この本1冊から、 一つの川の始まりへそして、海へとたどり、川に関する最低限の知識を得ることができる。この本が、一体となって長い物語のようで、物語の始まりも終わりも、とても興味深くて、読む人の心をわくわくさせる。とてもドラマチックだ。

そして、読む人それぞれが、身近にあるどこかの川を思い浮かべるだろう。

著者の仮説の検証も、川を題材としたミステリーの謎解きよろしく展開していく。

お見事です。

 私の感想はこちら↓

川の始まりへと遡る旅 そして川は海の底へと続く 

 

 

 

 

6 

超ひも理論とはなにか 竹内薫

 

 

いやー。とにかく難しい。わかったふりすらできない。

超ヒモ・・・どんなヒモなのか・・・何度読んでもわからない・・・

しかし、とにかくものすごく頭のいい人が考えることは、奇想天外で楽しい。私にとっては、わからないを楽しむ本だ。

私の感想はこちら↓

超ひも理論とはなにか が書いてあるらしいけど、そのヒモどんなヒモ? 

 

 

以上、6冊でした!

 

 

 

 

*おすすめの新書あります 

tetuneco.hatenablog.com

 

【おすすめ】私の好きな『野矢茂樹』おすすめ5冊

 

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こんにちは、tetunecoです。 

 哲学は好きですか?

私は好きです。大きな声では言えませんが、哲学が大好きです。

 しかしまあ、大きな声で言えるほど、哲学を理解しているわけではありません。

 

私の好きな哲学者野矢茂樹さんのおすすめ本を紹介します。 

また、哲学の本も楽しいのですが、合わせて論理学の本も紹介します。

論理学を理解しておくと、難しい哲学の本も、少なくとも言葉を組み立てて読破することは可能です。

 

哲学好きではない方も、哲学の世界を是非楽しんでください!

 

 

1 

入門!論理学(中公新書) 

 

そもそも、矛盾のない説得力のある文章を書くために買った本でしたが、 結果として、様々の本を読む基礎となってくれた本でしたし、哲学者野矢茂樹との出会いとなった本でした。

 私の感想はこちら↓

論理的であること。これこそ賢さへの近道だ!と思うんだけど 

 

 

 2

論理トレーニング101題(産業図書)

 

1の本は入門、そしてこの本では、101の問題を解きながら論理トレーニングを重ねていきます。実践したい人に。 

 

 

哲学の謎(講談社現代新書)

 

いよいよ、哲学の本。

哲学は謎だ。そもそも哲学のどこが謎なのかわからないという気もする。

しかし、哲学の魅力は謎にある。うんうん唸りながら、とことん謎を追うのだ。 

私の感想はこちら↓

哲学の謎って・・・謎じゃない哲学があるのか? 

 

 

無限論の教室(講談社現代新書) 

 

哲学者は、ユーモアのセンスが高いのか、思考が複雑すぎて滑稽に見えるのか、それはともかく、哲学者の方の書く本にはユーモアに溢れたものである場合が多い。

この本も、ふんわりとした笑いの中で、じりじりと無限とは何かに迫っていきます。 

私の感想はこちら↓

哲学による、無限を体験しませんか? 

 

 

 

 5

ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』を読む(ちくま学芸文庫)

 

最後は、哲学の名著ウィトゲンシュタインの『論理哲学論考』を野矢さんによる解説で読んでいきます。

一人では読めない難解な本も、こうして自分の好きな哲学者による解説があると、なんとか読破できるものです。

 

 

 以上、5冊でした!

 

 

 *おすすめの新書あります

tetuneco.hatenablog.com

 

難解な本に挑む あなたのための指南書

難解な本を読む技術 高田明典(光文社新書)

 

 

この本書いたのどんな人

 この本を書いたのは、

現代思想、通信工学、メディア論が専門で、一般向けに多数の著書を著している。

高田明典 - Wikipediaより)

 

フェリス女学院大学文学部でコミュニケーション学科の教授をされているそうだが、彼の著作の見てみると、コミュニケーションから現代思想、歴史教科書に関する本もありました。

 

  

内容

この本は、タイトルのとおりズバリ難解な本を読む技術を解説する本です。

難解な本といってもそんじょそこらの難解さではなく、超がつくような難解な本を読むことを前提としています。

 

巻末に、代表的難解本が掲載されていますが、著者が選出したのは、デリダ、スピノザ、ウィトゲンシュタイン、ソシュール、フロイト、フーコー、ラカン、ドゥルーズ、ナンシー、ジジェクと、名だたる思想家ばかりです。

 

著者は、難解本を読み解く方法として、本一冊に読書ノートを1冊使って、メモを取りながら読み進めていく方法を勧めています。

それはそれは地道な地道な作業で、難解な本を簡単には読み解くことはできないことがよくわかります。

そして、この本は、読書ノートの書き方にとどまらず、著者の難解本を読むことの意義、読書とは何かを示してくれます。

 

名著を理解するということには、世界の見方やものの見方の劇的な変化が伴います。多くの人が生涯かけても絶対に到達できない地点に立って、この世界を見ることができるようになるわけですから、その意義は尋常なものではありません。

 

 実体験に比べれば読書は圧倒的に安価ですが、読書というのは決して「情報を受け取る」という受動的な営みなのではなく、そこに表現されている知識や思想を、自分の内部に取り込むという能動的な営みです。すなわち、読書という能動的な営みによって、私たちは知識や思想を自分の元することができます。

 

読書に対する新たな視点をこの本が与えてくれます。

 

私の感想

どんな本を読むかは、大変重要だ。

著者曰く、

私たちの時間は、限られています。「読むべきでない本」を読んでしまうことによる時間の損失は、私たちが思っている以上に甚大です。

それは、単にその本を読むのに要した時間だけではなく、その本の悪い影響から脱するために必要となる時間も含まれるからです。

とのこと。

 

とはいえ、読むべき本を見つけて、難解な本に挑もうにも、やはり足がすくんでしまう。闇雲に挑戦しても、歯が立たないのはわかっているのだ。

 

この本にあるように、読書ノートを脇に置き、一つ一つ言葉を丁寧に自分の中に落とし込むように、自分だけの読書ノートを完成させていくことで、深く難解本の奥へと分け入ることができそうだ。

 

ちょうど長く続けられる趣味を探していたところだ。

難解本を何年もかけて、繰り返しじっくり読み、歳を重ねるごとにさらなる高みへと理解を進めていくのもいいかもしれない。

 

 

 * おすすめの新書あります

tetuneco.hatenablog.com

 

タイムトラベル 今ここはマイナス・ゼロ

マイナス・ゼロ 広瀬正 (集英社文庫) 

 

 

この本書いたのどんな人

この本を書いたのは、

日本の小説家、SF作家、推理作家、ジャズ・サックス奏者、クラシックカーモデル製作者。時間をテーマにしたSF作品を多く残し、「時に憑かれた作家」とも呼ばれる。

 

調べてみたら、作品数がそんなになくて、なぜだろうと思っていたら、著者は、47歳という若さでこの世を去っておられた。

 

 

内容

この本は、「時に憑かれた作家」と呼ばれる所以とも思えるタイムマシンモチーフとした時間を題材としたSF作品です。

 

時間というと、過去から未来へと直線的なイメージで流れているように感じられる。

多くのタイムマシンが出てくる物語は、タイムマシンに乗って、直線的に未来へ行ったり、過去へ行ったりする。

 

しかしこの本の中では、時間が螺旋を描くように過去と未来が、タイムマシンによって奇妙につながっている。

 

この本は、時間に憑かれた著者だからこそ書けた作品だ。

 

私の感想 

あまり書くとネタバレになるのだけれど、この本には、わずかな登場人物しか登場していない。 

例えば、主人公の男。

物語の始まりゼロ地点の主人公、そして過去のマイナス地点の主人公、未来のプラス地点の主人公にと、そしてタイムマシンで到達した新たな時間のゼロ地点であるマイナス・ゼロ地点の主人公が登場する。

4人が絡み合い物語が構成されているが、同じ1人の男だ。

 

鈍い私は、この本の最後になって、このことに気がつかされるのだが、気付いた時には、物語の中の時間がぐるぐると渦を描いて、その渦に飲み込まれて、ぐらりとめまいがした。

しかもだ、えーっと、主人公が助けた彼女が、まさか・・・だなんて。

 

この本は、ドキドキでもワクワクでもない、クラクラするSFだ。 

 

 

 *おすすめの本あります!

tetuneco.hatenablog.com

 

語彙力を鍛えたいあなたへ 量と質を高めるヒントがここにある

語彙力を鍛える  量と質を高めるトレーニング 石黒圭(光文社新書)

 

この本書いたのどんな人 

この本を書いたのは、

日本の言語学者日本語学者。国立国語研究所教授、一橋大学大学院言語社会研究科連携教授。

 研究分野は文章論・読解研究・作文研究など。

石黒圭 - Wikipediaより)

 をしておられて、文章表現に関する本を多数書いておられます。

著者の研究室のサイトでは、

難しい文章を速く正確に読めるようになりたい。

頭にある思いや考えを的確に書けるようになりたい。

人の話に真剣に耳を傾けられるようになりたい。

人の心に届く話ができるようになりたい 。

そんな思いを持つ人を応援したいと考え、日々試行錯誤している日本語研究者のページです。

石黒圭研究室より)

 とありました。

 

内容

この本では、語彙とは何かから始まり、

語彙力 = 語彙の量(豊富な語彙知識)×語彙の質(精度の高い語彙運用)

として、

語彙の質を上げるには、基本的には、類義語、対義語、上位語・下位語などの言葉と言葉の関連や、語種・文字種・書き言葉・専門用語・方言などの言葉の種類、あとは文脈などから、言葉の種類を増やしていく必要がある。

そして、語彙の質を上げるには、言葉の使うべき時と場所と相手に合わせた言葉を、適切に選び出せるように訓練する必要がある。

 

この本では、そのための11の語彙の「量」を増やす方法、そして11の語彙の「質」を高める方法を解く。

 

私の感想

 人様に読んでいただくことを前提として、ブログを書いている以上は、恥ずかしくない語彙力で、文章を書いていきたい。

そのためには語彙の量も質も、私にはまだまだ足りない。 

 

以前、同著の『「接続詞」の技術』という本を読んで、文章を書くにおいて、とても参考にしていることもあって、「語彙力を鍛える」というタイトルを見てすぐさま、私が求めているのはこの本だ!とばかりに飛びついた。

 

『「接続詞」の技術』の感想はこちら↓

接続詞を制するものは、文章を制する ってね 

 

さてこの本、日本語研究の専門家によって、たくさんの例を示しつつ語彙力を鍛えるにはどうしたらいいのかということを、著者の語彙力を駆使して丁寧に解説していくものだ。

この本を読むだけで、豊富な語彙を感じ、日本語を楽しむことができる。

しかし、この本を読むには、それなりの語彙力が必要な気がする。

 

例えば、著者曰く、「オリンピック対策」という言葉があるが、「対策」とは深刻な問題が予想される場合に対する処置に使う言葉でありしっくりこないのだそうで、

しいて言うなら「オリンピック準備」くらいでしょうか。しかし、むしろここでは、「オリンピック活用策」「オリンピック振興戦略」のようの言葉のほうが、はっきり内容が伝わりそうです。

 とのこと。

この語彙選択の違いを、どっちでもいいと思うような、やや語彙力の低い人には、著者が言わんとするところが伝わらないと思った。

 

この本を読んで思うに、語彙力を鍛えるには、本や人から大量のインプットによる言葉の意味を感覚的に身に付けつつ、適切なアウトプットを繰り返していくしかないのだろう。 

 

*文章力をつけるためのおすすめ本あります 

tetuneco.hatenablog.com